投資を始めて利益がでたり損失が膨らんでいくと売りたくなるものですが、グッとこらえて持ち続けてください。
- 頻繁に売り買いしたなれの果て
- 短期相場が誰にも読めない理由
- レバレッジをかけた末路
- 長期運用がどれだけ成果を生むのか
- お勧めの投資信託
前回の記事はこちら
短い期間で買ったり売ったりするな
「投資の神様」や「オマハの賢人」と呼ばれる投資界隈では名の通ったウォーレン・バフェットという人物がいます。2022年現在では92歳になるご健在のお爺ちゃんです。
1930年8月30日 アメリカのネブラスカ州オマハで生まれました。現在年齢は91歳(2011年2月現在)でバークシャー・ハサウェイというネブラスカ州オハマにある企業のCEOでもあります。
総資産は約960憶ドル(約10兆円)で世界的大富豪(世界で6位)。
ウォーレン・バフェットは10歳の頃から投資を始めて現在に至るまで大きなリターンを得てきました。ウォーレン・バフェットの50年間の年間平均リターンは驚愕です。
年間収益率(複利)1965年~2014年 | 全期間の収益率 | |
バークシャーの経営成績 | 19,4% | 751,113% |
S&P500(配当込み)の成績 | 9,9% | 11,196% |
S&P500の過去約50年間で得た年間収益率が9,9%だけでも物凄い素晴らしいリターンを発揮していますが、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーの年間収益率は約20%とモンスター的な数字を叩き出しているんですよね。
そんなウォーレン・バフェットの有名な言葉でこういうのがあります。
Our favorite holding period is forever.
我々が好む株式保有期間は「永遠」
ウォーレン・バフェット
つまり長期的な目線こそに勝機はあるという意味ですね。
投資の神様と呼ばれる人物が長期保有にこそ勝利があると言っているので、そのへんを踏まえて話しを進めて行きます。
売り買いが多くなるとゼロサムゲーム
経済理論の1つで、ゲーム理論と呼ばれています。参加した人の得点と失点の合計(総和=サム)がゼロになるゲームのことです。為替で例えると円と米ドルでは、日本とアメリカ2国間の取引を行うのでその他市場全体の価値が上がるということはありません。一方の価値が上がれば、もう一方の価値が下がるのでゼロサムゲームの成立になります。しかし投資という切り口は同じかもしれませんが、株式市場は需要や期待値によって市場全体の大きさが変動するため、為替市場とは違いゼロサムゲームは成立しません。
株式投資というのは自分が気に入った企業に投資をして、その企業が発展する恩恵を享受する仕組みですが、頻繁に売り買いすると短期的な勝ち負けになるので為替のようなゼロサムゲームになってしまいます。
ゼロサムゲームになってしまうと、結局勝つのは「より多くお金をもっている人」になるのでお金持ちに吸い取られるパターンがほとんどです。
少額でコツコツ積み上げていくことで資産形成されるのは、ゼロサムゲームに陥らず企業の発展の恩恵をジワジワと少しずつ享受できます。
買ったり売ったりしたくなる気持ちは分かりますが、自らゼロサムゲームに飛び込まないようにしてください。
短期相場は誰にも読めない
これは僕が常々頭に入れていることですが、「相場の答え合わせは未来にしかない」です。
世の中にはギャンブルで生計を立てている人もいると思いますがほとんどの人が無理です。ギャンブルで生計を立てている人の%が短期相場を読める人の%ということになりますのでほとんど皆無ですね。
投資をしていくと色んなアナリストの記事を目にしていきますが、どれもこれも言ってることが違っていたり結果がでたことについて書いてあったりと実際これから買っていくには参考にならないことばかりです。
それに資金がもともと少ない僕らには何度も何度もやり直すチャンスはありませんよね。2~3回短期トレードして負けたら即退場となって2度と投資をしなくなってしまいます。
なので淡い期待を抱きそうになりますが、誰にも読めないので特に初心者の方は短期での売り買いはやめましょう。
レバレッジをかけた末路
レバレッジ取引も初めて投資をされる方はやめておいた方が良いです。その理由は「リスク」にあります。
てこ。小さい力で大きく動かす。
レバレッジを効かせた取引というのは少額で始められ大きく利益が得られる反面、大きく損をする可能性のある取引。
レバレッジに関してもう少し詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
20代の頃、先物取引の会社に勤めていたんですが、先物取引(証拠金取引)はまさに「レバレッジを効かせた取引」の代表でもあり、3年間程先物取引きでどうなっていくのかを色々と目の当たりにしてきました。
結論を書きますが、先物取引で最終的に勝った人は見ませんでした。これが答えです。
ギャンブルはもちろん勝つ時もありますが、最終的には負けるパターンがほとんどです。その理由は人には欲(心理が働く)がでるからですね。
負けたら取り戻したい。勝ったらもっと勝ちたい。中々満足できないものです。より大きなお金を使ってしまい最後は負けて終わるのです。
長期運用にこそ活路あり
長期運用といっても何に投資するかによっても変わってきますが、投資を継続していった結果のシミュレーションをしてみましょう。
上記の図は楽天証券の積立かんたんシミュレーションですが、毎月いくら積立し年利何%で何年運用したらいくらになるのか?以外に目標金額を設定してその金額に到達するには年利何%で毎月いくら積立したらいいのか?も計算してくれます。
これから投資を始める前に毎月いくらどの商品にどれだけの期間を積立たら目標金額に到達するか?をシミュレーションしてみるのも良いですね。
控え目に年利6%で計算しましたが、S&P500に連動するインデックス投資であれば、10%以上という数字も出ています。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
長い期間を味方につけて運用を続けていくことで大きな成果を生む商品こそが株式投資の最大の魅力です。
S&P500が年利8%であっても、毎年一定の年利ではなく平均年利なので40%暴落する年もあれば、30%高騰する年もあります。なので一気に高騰して目標価格に到達した時点で投資を辞めてしまっても良い訳ですね。
こちらはS&P500のチャートです。
右肩上がりにはなっていますが、2000年~2002年や2007年~2009年の期間では下落しています。きっと2002年や2009年の頃は米国株投資はやめた方が良いという意見が飛び交っていたでしょうね。
しかし15年間という年月をかければ、どのタイミングでスタートしても利益がでている指数なので、S&P500は最強指数と言われています。
資産形成をしていくには長期運用にこそ活路がある証拠は歴史が証明してくれていると僕は思っています。
もちろん投資は未来にしか答え合わせはありません。しかし、経済が発展することで恩恵を享受できる株式投資であれば今後も発展し続ける世界、特に米国に投資をするのは未来を掴んでいるように感じれます。
まとめ
この記事で伝えたいことは1つ。これから投資を始める方は短期的な売り買いをせずに長期的な運用を続けてほしい。それだけです。
世の中には色んな儲け話しが飛び交っていて、色んな誘惑があります。投資の知識が身についてくると、何となくわかってしまう部分もあり手を伸ばしてしまうときもありますが、ウォーレン・バフェットの言葉を思い出し長期保有してください。
長期保有は退屈な投資方法で色々と他に手をつけたくなりますが、本業にしっかりと目をむけて投資をしているのを忘れるくらいが丁度良いんですよね。
「長期運用にこそ活路あり」この言葉を忘れないでください。
第七章へ進みます。
こちらは株式投資に関しての目次記事になります
コメント